家庭訪問
若者の自立を真摯に考えた独自の訪問スタイルで支援をします
保護者相談実施の結果、保護者の方の判断により、家庭訪問をご依頼いただきます。
判断材料となるのは
- 信頼(専門スタッフの対応)
- 安心(現場スタッフの対応、施設、カリキュラムの充実)
- 決心(家庭訪問という嵐を乗り切るための覚悟)
です。
家庭訪問は、毎月1回、家庭訪問専門のスタッフ2名が伺います。
初回からお子さんに出会えることは稀です。
根気よく通い続けることが、お子さんが「家の外」へ気持ちを向けるきっかけとなります。
部屋の外から声掛けを続けます。様々な不安を抱えるお子さんに、不安材料を取り除くための具体的な自立の方法を説明してゆきます。
誰でも「こもっている」状態を良としているわけではありません。
「できることなら何とかしたい。できることなら自力で何とかしたい」と心の中では思っています。
しかし、実際に「自力」で何とかすることが難しいのが「こもっている」状態なのです。
さらに、通い続け、さらに説得を続けます。
この期間に、お子さんが家庭訪問スタッフを評価します。「疑心」か「安心」の間で揺れ動くと同時に「外へ出るチャンス」であると思えるようにもなります。
家庭訪問の期間は、半年から長くて2年かかります。
なぜこれほどの期間を使うのかと言えば
- 保護者の方とお子さんが真剣に向き合って話し合いができる機会を作るため(保護者の方にはお子さんに「決して捨てるわけではない」ことを意志表明していただきます)
- お子さんに「家を出る」という腹くくりをしてもらうため
- お子さんに家庭訪問スタッフを「信頼」してもらうため
です。
この過程を経ることなく、無理やり家から出してしまうと、「恨み・後悔・疑心」とお子さんの中で吹っ切れない要素が残り、センターでの生活が苦痛となってしまいます。
もちろん、この長期間には親子の格闘があります。それを乗り越えていただくために保護者の方には最初に「決心」していただく必要があります。
(利用料金)
当センターに家庭訪問を経て入寮した在籍生のアンケートをご紹介します。
[1]家にいるときはどんな気持ちでしたか?
- いい加減に開き直っている気持ちと絶望的な気持ちが波打つ感じ
- 二十歳を過ぎたあたりから普通の人間に戻れる自信がなくなり、絶望的な気持ちになることが多くなった
- 何とかしないとマジでやばいと焦りまくってた。世間、社会に対する恐れや先入観が増大していた
- 一言では言えないくらいの強烈な負の感情
- あまり思い出したいと思いません
[2]訪問最終日、スタッフが迎えに行った時どんな気持ちでしたか?
- やるしかない。挑戦
- 頭をカナヅチで殴られたような気持ちでした
- 期待と不安が交錯してなんともいえない感じ
- 家にいるときが最悪だったんで、もうこれ以上悪くならないだろうと思った
[3]スタッフと一緒に家を出たときはどんな気持ちでしたか?
- 右も左もわからないプチパニック。とにかく寂しかった。外に出るのが億劫だった
- 雲の上を歩いている様な気持ちでした
- 前を向くしかないかなって自分自身にいい聞かせてた
- 親から解放されたという気持ち
- 本当に家を出るのだろうか
[4]センターに来てつらいこともあったと思いますが、一番「楽しい」と思ったときはどんなときですか?
- かわいい子(異性)が入ってきた時。スタッフのTさんとおしゃべりしたり、買い物に行ったり、自分の夢を語ったり
- 一日一日が充実してると思えたとき
- 自分にとって良い人と巡り会えた時
- 頑張ったとき
- イベントを通じて、人の中にいた時。逆に紙一重で、人の中にいる時にさらに孤独感が強まるときもあります
[5]これからやりたいことは何ですか?
- 仕事。少しでも自分の持っている能力を伸ばしたい
- まだわかりません
- 己を磨く為にいろいろな事に挑戦する。押忍!
- 大学に入って勉強したい。一人旅がしたい
- またひきこもらない
- 一人暮らし